2013年8月8日木曜日

茶草場に特徴的に見られる動植物種

四季のはっきりした日本では、季節ごとに咲く花が移ろっていきます。日本で8世紀に編纂された世界で最も古い詩歌集である「万葉集」に、秋に咲く代表的な7つの花として、ハギ、ススキ、クズ、カワラナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウが選定されています。これらは「秋の七草」と呼ばれています。この秋の七草は、すべて半自然草地に自生する草地性の植物であり、半自然草地が人々にとって身近な環境であったことでしょう。
現在では7つの花のうち、関東東海地域の他の都道府県のいくつかでは4種が絶滅危惧種に指定されています。しかし茶草場では、7種のうち6種類を見ることができます。
ササユリは古来より神事に用いられるなど、古くから神聖な花とされてきた日本在来のユリです。静岡県では地域によっては、田植えの時期を知らせる「田植え花」となっている。日本では地域によっては絶滅危惧種に指定されるほど、減少し、見る機会の少ない花であるが、茶草場ではよく見られます。

鳥類では、絶滅危惧種に指定されているタカ科のクマタカやサシバも茶草場周辺に営巣し、茶草場をエサ場としています。